「更新できません」全保連から契約更新を断られる3つの理由

全保連から契約更新を断られる3つの理由

全保連から「契約を更新できません」という通知が届いて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

家賃はちゃんと払っているのに、なぜ更新できないのか。これから住む場所はどうなるのか。不安になるのは当然です。

実は、全保連から更新を断られる場合には、いくつかの典型的なパターンがあります。

こちらでは、その主な理由と、それぞれの対処法について解説していきます。

まず知っておきたい:全保連の「更新」の仕組み

多くの人が誤解しているのですが、全保連の保証契約には、賃貸契約のような「2年ごとの更新手続き」は基本的にありません。

全保連の公式サイトにも「保証契約の更新手続きは必要ございません」と明記されています。

では、なぜ「更新できない」という事態が起きるのでしょうか。

それは、継続保証委託料(年間保証料)の支払いが関係しています。

全保連では、初回の保証料とは別に、1年ごとに継続保証委託料を支払う必要があります。

この支払いがないと、保証契約を継続できないと判断され、結果的に「更新拒否」という形になるのです。

つまづきポイント

つまり、厳密には「更新審査に落ちた」のではなく、「契約を継続するための条件を満たせなかった」というのが実態です。

全保連から契約更新を断られる3つの理由

それでは、具体的にどんな場合に契約継続を断られるのか見ていきましょう。

理由1:継続保証委託料を払っていない

最も多いのがこのケースです。

全保連から送られてくる継続保証委託料の支払い通知を見落としていたり、他の郵便物に紛れて気づかなかったりすることがあります。

支払い期日を過ぎると、保証契約を継続する意思がないと見なされ、保証が打ち切られてしまいます。

どうすればいい?

まずは手元の郵便物を確認してください。通知ハガキが見つかれば、すぐに支払いを済ませましょう。見つからない場合は、全保連に直接連絡して支払い方法を確認してください。期日を過ぎていても、誠実に対応すれば解決できる可能性があります。

理由2:家賃滞納や立替金の未払いがある

過去に家賃の支払いが遅れ、全保連に立て替えてもらった(代位弁済)ことがある場合、その返済状況が大きく影響します。

立て替えた分を返済していない、または返済が滞っている場合、保証会社からの信用は大きく損なわれます。

また、全保連は2022年6月からJICC(日本信用情報機構)に加盟しています。

これにより、クレジットカードやローンの支払い状況など、家賃以外の信用情報もチェックできるようになりました。

他の支払いトラブルも、契約継続の判断に影響する可能性があります。

どうすればいい?

未返済の立替金がある場合は、最優先で全保連に連絡して返済の相談をしてください。公式サイトでは「分割払いは受け付けない」とされていますが、それでも連絡せずに放置するのが最悪の選択です。返済の意思を示すことが重要です。

理由3:契約違反や近隣トラブルがある

お金の問題がなくても、賃貸借契約に違反する行為や、近隣とのトラブルが原因で更新を断られることがあります。

具体的には以下のようなケースです。

  • 無断で同居人を増やしたり、又貸ししている
  • ペット不可の物件でペットを飼っている
  • 騒音やゴミ出しルール違反で苦情が多発している
  • その他、大家や管理会社との信頼関係を損なう行為

こうした問題は管理会社から保証会社に報告され、「この入居者の保証は継続できない」と判断される原因になります。

どうすればいい?

まずは管理会社や大家に連絡して、指摘されている問題を確認しましょう。改善できる点があればすぐに対応し、その旨を伝えてください。問題が解決すれば、保証会社も判断を変えてくれる可能性があります。

まとめ

全保連から契約更新を断られる理由は、主に以下の3つです。

理由 内容
1. 継続保証委託料の未払い 年間保証料の支払いを忘れている、または意図的に払っていない
2. 家賃滞納・立替金の未払い 過去に立て替えてもらった家賃を返済していない、または信用情報に問題がある
3. 契約違反や近隣トラブル 賃貸契約に違反する行為や、近隣住民とのトラブルが多発している

どの理由であっても、放置せずにすぐに対応することが重要です。

関係各所に連絡し、誠実に対応すれば、解決できる可能性は十分にあります。