全保連からの家賃の支払い督促電話が鳴るたびに心臓がバクバク…怖くて出られない、という気持ちはよく分かります。
督促の電話というのは心理的プレッシャーが大きく、特に滞納で後ろめたい立場だと余計に恐ろしく感じられるでしょう。
しかし、電話に出ないことで状況は確実に悪化します。
適切な対応方法は、「勇気を出して電話に出る」以外にありません。

1. メモを用意し、伝えたいことを整理する
電話に出る前に、伝えるべきことを紙に書き出しておくと安心です。
例えば「現在収入が減って滞納している」「◯日に◯円支払う予定」など要点を書き留め、それを見ながら話せばパニックになりにくいです。
また、電話で言われた内容もメモしましょう。

2. 一呼吸置いてから出る
着信があるとすぐ出なきゃと焦りますが、心の準備ができていないなら無理にその瞬間に出る必要はありません。
電話が鳴っている間に深呼吸をして、「大丈夫、話すだけで命までは取られない」と自分に言い聞かせます。
そして落ち着いたら出ましょう。

3. 家族や友人に隣にいてもらう
一人で電話を受けるのが怖いなら、信頼できる人に傍についてもらうのも手です。
実際の会話にその人が出ることはできませんが、そばに誰かいるだけで心強いものです。
スピーカーホンにして会話を聞いてもらっても構いません。

あくまで自分のメンタルサポートとして一緒にいてもらうだけです。
4. 時間帯を選んで折り返す
督促の電話は勤務時間中だと出にくいこともあります。
その場合、無理せず仕事後の落ち着いた時間にこちらから折り返しましょう。
「お昼頃にお電話いただいたようですが…」と切り出せば向こうも話に応じます。
電話を掛ける前にご飯を食べたりお茶を飲んだりして、リラックスした状態で臨むのも効果的です。

5. 書面でのやり取りを提案する(難易度高)
どうしても電話が無理なら、「今後のやり取りは書面かメールでお願いできませんか」と提案する手もあります。
保証会社がそれに応じる義務はありませんが、場合によっては督促状のみで対応してくれることも考えられます。
ただし、通常は電話の方が話が早いので、あまり現実的ではありません。
緊急連絡先や保証人に連絡されるリスクも高まります。

6. 弁護士や第三者に相談する
本当に自分では電話対応できない、怖くて体調に支障をきたすほどだという場合、弁護士に代理交渉を依頼することも検討してください。
弁護士が受任通知を出せば、以後の連絡は弁護士宛にしてもらえます。
ただし費用がかかるのと、大げさな手段ではあるので、最後の手段です。

心構え
怖いのは誰しも同じです。
しかし電話の向こうの担当者も人間であり、あなたを罵倒したり人格否定したりするために電話してくるわけではありません。
彼らの目的は「家賃を支払ってもらうこと」です。
ですから、毅然と「○日に○円支払います。それまでお待ちください」と伝えれば、むしろ相手は安心するはずです。
逆に、怯えて沈黙してしまうと話が進みません。

万一厳しい言葉を浴びせられても、それは状況に苛立っているだけであなた自身を否定しているわけではありません。
最後に強調しますが、電話に出ないまま問題を放置すると、状況は悪化の一途を辿ります。
勇気を出して一度出てみれば、案外「もっと早く話せば良かった」と思うかもしれません。
